社員を海外へ連れて行くレッカー会社|関門ロードサービスの視察研修レポート

社員を海外に連れて行くレッカー会社があります。
山口県下関市に本社を置く関門ロードサービスは、2025年にアメリカ、2026年にヨーロッパへ社員を送り出しました。
目的は、世界のレッカー車と現地の会社を見ることです。
そしてこれは、社員の福利厚生として行われています。
この記事では、2回の海外視察研修で何を見てきたのかと、社長がなぜ社員を連れて行くのかを紹介します。
求人票からは見えない、この会社の考え方が伝わればと思います。
- 関門ロードサービスは、社員の福利厚生として海外視察研修を行っている
- 2025年はアメリカ、2026年はヨーロッパへ社員を送り出した
- 現地のレッカー会社や世界最大級の見本市、装置メーカーの工場を訪ねている
- 視察は見学だけが目的ではなく、これから作る新しい大型レッカー車につながっている
なぜ、社員を海外へ連れて行くのか
社員を連れて行く理由は、この仕事を選んだ人にとって、世界のレッカー車が並ぶ光景が特別なものだからです。
きっかけは、レッカー装置を扱う360株式会社の髙橋社長からの誘いでした。
取引先の集まりでは、社長がひとりで何年も参加している会社が少なくありません。
そのなかで、愛媛の同業者が社員2名を連れて来ていました。
社員を連れて行ったほうがいい。
社長がそう考えた理由は、はっきりしています。
「福利厚生で連れて行ってあげると、社員のモチベーションも上がる。大型レッカー車がずらっと並んでいるところを見るのも、楽しいと思うんですよね」
アメリカに行く機会は、そう多くはありません。
社員が自分で計画して行くとなれば、なおさらです。
車が好きでこの業界に入った隊員にとって、世界中のレッカー車が並ぶ光景は、簡単には手に入らない経験になります。
こうして2025年、社員3名を連れての渡米が決まりました。
2025年、アメリカ。社長は試合を見られなかった
アメリカ視察でいちばん語られるのは、社長が大谷選手の試合を見られなかった話です。
行き先はフロリダでした。
日本からデトゥロイトを経由して、およそ13時間の長旅です。
現地では、レッカー装置メーカーであるミラー社の関係者とも交流し、夜遅くまで話し込むこともあったといいます。
帰りも同じ行程では体力がもたない。
そう考えた一行は、髙橋社長の提案でロサンゼルスに立ち寄ることにしました。
時期はメジャーリーグのシーズン中です。
ドジャースタジアムに行けば、大谷選手が見られるかもしれない。
そんな話になりました。
空港に残ることを選んだのは、社長だった
フロリダ最終日、集合は朝4時でした。
6時の飛行機に乗るためです。
空港へ向かう車中で、社員のひとりがコンタクトレンズをホテルに忘れたことが分かります。
道は空いていたため、戻っても間に合うだろうと判断してホテルへ引き返しました。
ところがレンタカーの返却手続きが必要で、結果として搭乗には間に合いませんでした。
同行していた愛媛の同業者も含めて、8名がその場に残されます。
次の便のキャンセル待ちで確保できた席は、6つでした。
2名は、あとに残るしかありません。
「もう2人、髙橋さんと私が残ろう。みんな行っといで」
社長と髙橋社長が残る判断をしました。
先に発った6名は、ちょうど試合開始に間に合ったといいます。
大谷選手も出場していました。
一方、社長たちが乗れたのは夜の便です。
到着は深夜12時。
試合はとっくに終わっていました。
「実際、私と髙橋さんは見れてないんですね」
社長はこの話を、笑い話として話します。
ただ、席が6つしかないと分かった場面で、真っ先に社員を行かせているのも事実です。
この会社の空気は、こういうところに表れているのかもしれません。
現地のレッカー会社を訪ねる
ロサンゼルスでは、現地のレッカー会社を1社訪問しています。
訪問先はPepe’s Towing Serviceです。
ロサンゼルス周辺からオレンジ郡、インランド・エンパイアまで、南カリフォルニアの全域をカバーする大規模な会社で、YouTubeでの発信でも知られています。
ミラー社に依頼してアポイントを取ってもらったところ、先方は歓迎してくれました。
どんな道具を使い、どんな作業をしているのか。
国は違っても、向き合っている仕事は同じです。
話は尽きず、そのまま昼食もともにしました。
最終日は時間があったため、ハリウッドサインが見える山とサンタモニカにも足を延ばしています。
視察と観光の両方を持ち帰った、9日間ほどの旅でした。
2026年、ヨーロッパ。世界最大級の見本市へ
2回目の行き先はヨーロッパでした。
2026年6月11日に成田を発ち、帰国は19日。
ドイツとイギリスを回る9日間の行程です。
目的は、ヨーロッパ最大級とされるレッカー業界の国際見本市と、現地のロードサービス会社、そしてレッカー装置メーカーの工場を見ることでした。
きっかけは、ここでも髙橋社長からの一言だったといいます。
「ドイツのカッセルのレッカーショー、行ってみない?」と。
カッセルはドイツ中部の都市です。
ここで開かれる見本市は1973年から続いています。
会場は総合展示場で、体育館のような大きな空間に、ヨーロッパ中のメーカーが出展します。
並ぶのは、日本ではまず見ることのない大型レッカー車ばかりです。
大型レッカーが並んでいるところを見るだけでも楽しいはずだという社長の言葉どおりの光景が、そこにありました。
1日1,500件。ロンドンで知った規模の違い
ロンドンでは、10店舗規模を展開するロードサービス会社を訪問しました。
聞いて驚いたのはその規模です。
1日およそ1,500件を扱っているといいます。
「うちの1ヶ月分やん」
規模の違いに、思わずそんな言葉が出たそうです。
同じ仕事でも、国が変われば桁が変わる。
現場を見に行かなければ分からないことでした。
工場で見たのは、これから作る一台のため
視察の目的は、見ることだけではありませんでした。
イギリスでは、レッカー装置メーカーの工場を見学しています。
レッカー装置を車両に載せて固定していく、組み立ての工程を間近で見ることができました。
印象的だったのは、迎える側の対応です。
ちょうど完成したばかりの車両があり、これをバックに工場の看板も入れて撮ったらいいと、わざわざ車を運び出してきてくれたといいます。
その写真には、工場の責任者と、アメリカから同行したミラー社の担当者が並んでいます。
この担当者は日本にもたびたび訪れており、2025年に関門ロードサービスが熊本で災害支援に出動していた際にも、現地を訪ねてきたそうです。
仕事を通じた関係が、国をまたいで続いています。
そして関門ロードサービスは今、新しい大型レッカー車の製作を計画しています。
世界の最先端でどんな車両が作られているのかを実際に見て、これから作る一台に活かす。
今回の工場見学は、そのための視察でもありました。
当初は、製作を依頼する予定の業者にも同行してもらう計画だったといいます。
実際に見てもらったほうが、仕上がりのイメージを共有しやすいという考えからでした。
日程の都合で今回は見送りとなりましたが、この視察が見学で終わっていないことは確かです。
なお移動の合間には、当時のまま残されているベルリンの壁の区画や、バッキンガム宮殿の衛兵交代式にも足を運んでいます。
次に行くのは、あなたかもしれない
この海外視察研修は、社員の福利厚生として行われています。
2025年はアメリカ、2026年はヨーロッパでした。
世界の最新モデルを見て、現地の会社で規模の違いを知り、工場で作り方を見る。
そこで得たものは、これから関門ロードサービスが作る一台に入っていきます。
そして次にここへ行くのは、あなたかもしれません。
※年1回、2〜3名ずつの実施のため、全員が毎年行くわけではありません。
関門ロードサービスの仕事内容や勤務条件、募集状況は、求人ページでご確認いただけます。
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※海外視察研修は、社員の福利厚生として実施しています
