「ロードサービスに興味があるけれど、今まで別の業界にいたから、転職できるのかどうか不安…」

「レッカー車を運転できるようになりたい!でも未経験者がロードサービスに転職するには資格がなければダメなのかな?」

 

求人票に「準中型」「牽引」「玉掛け」「小型移動式クレーン」と並ぶと、未経験者ほど身構えます。

 

しかもロードサービスの仕事は業務の幅が広く、何をどの順番で身につければいいのか、よくわからない仕事でもあります。

 

ただ、大事なのは、応募時点で全部の資格を持っている人だけが対象とは限らないことです。

 

24ROAD編集部が取材をしていると、「未経験者OK」という求人をしている会社は意外と多いのです。

 

「資格は会社がお金を出して取得支援しているから、普通免許だけで応募してきても問題ありませんよ」

こう語ってくれます。

 

今回は、未経験者でもロードサービスに転職できるのかどうか、転職後にどうキャリアを進めれば良いのかわからない方向けにわかりやすく解説します。

ぜひご自身のキャリア設計にお役立てください。

1. 本記事のポイント

・ロードサービスは、応募時点の免許と独り立ち後に必要になる資格が同じとは限りません。

・準中型、大型、牽引、玉掛け、小型移動式クレーン、ウインチ、EV関連教育は、担当車両や役割に応じて段階的に広がることが多い資格です。

・資格取得支援の価値は、受講費の補助だけでなく、安全に覚える順番を会社が示してくれることにもあります。

・会社選びでは、支援の有無より「どの資格を」「いつまでに」「独り立ち前にどう教えるか」を見ることが重要です。

 

未経験者もできる仕事からはじめられる

ロードサービスの仕事は、車を運ぶだけではありません。

 

受付から出動、状況確認、現場対応まで一連の流れで、状況によりかなり仕事内容が分かれています。

 

  • バッテリー上がり
  • パンクの応急対応
  • 落輪の引き出し
  • けん引
  • 搬送 など

 

未経験者が不安になるのは、自分が初日からその全部を求められるように見えてしまうからです。

 

しかし実際は、最初から資格保持をした人のみがこの職業に就けるといったことではなく、普通自動車運転免許だけでもできる仕事からはじめられることが一般的です。

 

どの車両に乗るか、どの現場を担当するかで必要な資格は変わります。

未経験者は何もできないわけではありません。

 

学ぶことは多く、そしてその学びは実際に業界に入ってから習得していくことができます。

 

つまり、求人票に資格名が多く並んでいても、「いま必要なもの」と「将来広げるもの」を分けて読むことが大切だといえます。

引用元準中型自動車・準中型免許の新設について

2. 普通自動車運転免許スタートから様々な資格取得に進める

実際、ロードサービスの採用ページには、普通免許を入口にしつつ、中型・大型・特殊免許を入社後に取得できると書いてあります。

 

編集部が取材した会社では「まずは簡単な業務からスタートし、会社の支援で大型免許・牽引免許を取得」と会社支援による取得を案内しています。

3. スキルアップは「免許1つで一気に完成」ではなく、段階的に広がる

とはいえ、前提として必要なのは、現場へ向かうための普通自動車運転免許です。

そこから、配属や担当車両に応じて準中型や大型へ広げていく設計が見られます。

 

その先で必要になりやすいのが、けん引や吊り上げ、引き出しに関わる資格です。

 

また、総重量750kg以下の車両や故障車をロープやクレーンでけん引する場合には免許不要の例外があります。

 

玉掛けは1トン以上のクレーン等の作業に関わる技能講習が定められ、1トン以上5トン未満の移動式クレーンには小型移動式クレーン運転技能講習、ウインチには特別教育が必要です。

引用元:交通の方法に関する教則

 

いかがでしょうか?

「最初から全部持っていなければ就職できない」

といった思い込みが外れ、仕事をしながら習得できるイメージが湧いてきたのではないでしょうか?

4. EV自動車時代に取得しておきたい資格

さらにEV時代では、電気自動車等の整備業務に関する特別教育も重要になります。

厚生労働省は2024年6月の改正で、この特別教育の対象となる蓄電池電圧の上限を廃止し、教育内容も高圧化に対応する形へ見直しました。

 

採用ページでも、低電圧教育を会社負担の対象に含める例があり、今後のスキルアップは「機械系」だけでなく「電気系」の知識まで広がっていく流れです。

引用元:基発 0612 第 22 号 令和6年6月 12 日 都道府県労働局長 殿 厚生労働省労働基準局長 ( 公 印

 

5. 心強い会社の資格取得支援について見ておきたい3つのポイント

多くのレッカー・ロードサービス会社は必要な資格を会社負担で支援しています。

この嬉しい制度について見ていきましょう。

 

ポイント1:お金の壁を下げられる

なんといっても、資格取得にかかる費用を会社が負担してくれるのはありがたいですよね。

 

資格そのものに興味があっても、準中型、大型、牽引、クレーン関連の費用を個人で一気に負担するのは重く感じます。

研修および資格取得の費用を会社全額負担と明記しているところなら確実です。

この点がよくわからない場合には、問い合わせてみましょう。

 

ポイント2:取得すべき順番がわかる

どういう資格をどの順番で取るべきか、未経験者にとってはチンプンカンプンですよね。

 

そこで、会社の研修を受けながら取得すると、必要な順がわかるので混乱せずに済みます。

 

「難しい修理や、いきなり一人でのレッカー作業はさせません」

 

あるレッカー・ロードサービスの会社社長が断言する通り、安全にスキルアップする順序を会社は考えていますから、安心しましょう。

 

また、資格を取るという行為も1つの自信や安心につながります。

未経験者にとって本当に怖いのは資格の種類の多さより、何も分からないまま現場に一人で出されることなので、支援制度は安心材料として機能します。

 

ポイント3:安全のための意義

実は、安全教育として資格には意味があります。

 

玉掛け、ウインチ、EV整備の教育は、ただ仕事の幅を増やすためだけのものではなく、安全に関わる知識と判断を学ぶために制度化されています。

 

だからこそ、「資格を取れば稼げる」だけでなく、「資格取得支援がある会社は安全に育てる思想を持っている」と考え、安全性を高める意識を持っておきましょう。

6. 未経験者が求人票で確認したいポイント

前向きに応募を検討するなら、見るべきは「資格取得支援あり」の一言だけではありません。

次の4点を押さえると、制度の中身まで比較しやすくなります。

 

支援対象の資格が具体的に書かれているか

大型・牽引だけなのか、玉掛け、ウインチ、EV関連教育まで含むのかで、育成の本気度は変わります。

とはいえ、EV関連は今後必須となっていく流れになるなどに合わせて変化していくでしょう。

 

独り立ちまでの流れが見えるか

養成研修、同乗、OJT、技能確認の順番が見える会社は、未経験者が入りやすい傾向があります。

面談の際に質問してみて、わかりやすく説明してくれる会社なら安心ですね。

最初に担当する仕事が重すぎないか

小さな案件や基本業務から始められるのか、難しい事故案件まで一気に任されるのかは必ず確認したいポイントです。

非常に危険なので、このようなことはないはずですが、念のため確認しておきましょう

 

費用だけでなく、研修中のフォローがあるか

先輩同行やアドバイス体制がある会社のほうが、安全に成長できます。

中にはコンプライアンス研修やマナー研修といった、車以外のサポートまで行う会社もあるので、チェックしてみましょう。

資格が現場で使える力に変わりやすくなります。

7. まとめ

未経験者にお伝えしたいのは、「資格がなくても大丈夫」と雑に背中を押すことではありません。

 

そうではなく、「最初から全部なくても、研修と資格取得支援がある会社なら、必要な順番で広げていける」ということを言いたいのです。

 

また、「ちゃんと育てる会社を選べば、未経験でも手に職に変えられる」という点もぜひ覚えておいてください。

 

資格の多さは、レッカー・ロードサービスという仕事が雑に覚える仕事ではなく、安全と技術の積み上げで成り立つ仕事だという裏返しでもあります。

 

レッカー・ロードサービスは、初日から完成された人だけの仕事ではありません。

 

実際には、研修、同乗、OJT、資格取得支援を組み合わせながら、できる範囲を広げていく仕事です。

まずは求人情報で気になった会社に連絡してみましょう。