1. 深夜2時、事務所で伝票と格闘する日々

レッカー会社の事務所を訪問すると、よくこんな光景を目にします。深夜の出動を終えた配車担当者が、山積みの手書き伝票と格闘している姿。

「今日は15件出動があったから、伝票を仕分けして、走行距離を計算して、請求書を作って…」

時計を見ると深夜2時。明日も朝6時から出動待機なのに。

先月、ある中堅レッカー会社の社長と話をしたとき、こんなことを言われました。「配車担当のベテラン社員が、伝票処理だけで毎日2時間かかってるんです。月40時間以上。これって年間480時間、つまり丸20日分ですよ」

この時間を、本当に価値のある仕事に使えたら。そう思いませんか?

2. 配車システムが生み出す「時間的価値」の衝撃

配車システムを導入した企業の事例を見ると、その効果は驚くべきものです。

ある軽貨物配送会社では、配車業務にかかる時間が劇的に短縮されました。ベテラン社員が担当しても5時間から6時間かかっていた配車業務が、システム導入後はなんと30分に短縮。作業時間の90%削減を実現したのです。

引用元:株式会社ライナロジクス「配車システムとは?種類・メリット・製品比較時のポイント・事例を紹介」 

別のスーパーマーケットの配送事例では、配送計画に2時間かかっていたところが15分に短縮。さらに伝票仕分け作業に1時間かかっていましたが、この作業は自動で行えるためゼロ時間となりました。車両台数もシステム導入前に比べ5%削減できています。

引用元:NECソリューションイノベータ「配車/配送管理システムの導入事例から考える、業務効率化とは」 https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/ss/logistics/column/tms-delivery-plan/

レッカー業界でも同様の効果が期待できます。1日の配車業務が2時間から15分になれば、浮いた1時間45分で何ができるでしょうか?

3. 手書き伝票の「見えないコスト」

手書き伝票には、時間以外にも多くの隠れたコストがあります。

1. 記入ミスによる損失

紙伝票は手書きで記入されることが多く、紙の伝票が貯まっていくため集計作業が煩雑になり、管理の手間がかかります。時間がかかるだけでなく記入ミスも起こりやすくなります。レッカー業界では、走行距離の記入ミス、高速代の計算ミス、時間外料金の適用ミス。これらが積み重なると、月に数万円から数十万円の損失になることもあります。

 

2. 属人化のリスク

従来の配車業務は、配送先に合わせてコストや時間を細かく計算し、最適なルートをカスタマイズする必要があるため、専門知識と経験が豊富なベテランドライバーや配車係が担当することが多く、属人的になりがちでした。

引用元:アスピック「配車計画システムの導入メリットや実際の効果とは?」 

ベテラン配車担当者が休むと、誰も配車が組めない。退職したら、引き継ぎに3ヶ月かかる。こんな状況、他人事ではないですよね。

 

3. 保管スペースと管理コスト

紙伝票は保存や管理、記録のためにファイルやバインダーに掲示されることが一般的です。事業年数に応じてチェックや管理コスト、処理コストが膨大になりがちです。

10年分の伝票を保管するスペース。それだけで月数万円の家賃相当のコストがかかっています。

4. クラウド型配車システムとは?

クラウド型の配車管理システムは、リアルタイムに更新される配車状況をクラウドシステムでリアルタイム共有し、受注と配車管理業務が行えます。ネット環境さえあれば簡単に導入できるので、導入コストの削減にもつながります。

引用元:アスピック「配車システムを3分類で比較15選!配車の自動化で業務改善」 

 

レッカー業に特化した機能

  1. リアルタイム位置情報共有 GPSでレッカー車の現在位置を把握。「今どこにいるか」「あと何分で到着するか」が一目瞭然です。
  2. 自動最適配車 複数の依頼が同時に来ても、システムが最も効率的な配車を自動提案。経験の浅い担当者でも適切な判断ができます。
  3. 伝票の自動作成 走行距離、作業時間、高速代。すべて自動で計算され、伝票が作成されます。手書きの必要はゼロ。

4. 請求書の自動発行 月末の請求書作成も、ボタン一つで完了。集計ミスの心配もありません。

5. 導入前に知っておくべき3つのポイント

ポイント1:自社の業務に合った機能があるか

配車管理システムを選ぶ場合、自社が活用したい機能があるかどうかチェックする必要があります。

レッカー業では特に:

  • 24時間365日の出動記録機能
  • 保険会社との連携機能
  • JAFなどロードサービス会社との連携
  • 特殊車両(大型レッカー、クレーン車など)の管理

これらの機能があるかを確認しましょう。

 

ポイント2:導入コストと費用対効果

配車システムは有料のものが一般的で、登録台数に応じた料金形態が多い傾向にあります。

月額5万円のシステムでも、月40時間の作業削減ができれば、人件費換算で月10万円以上の価値があります。半年で元が取れる計算です。

ポイント3:操作性とサポート体制

配送ドライバーは分単位の時間スケジュールで業務をおこなっているため、システムが使いにくいと時間のロスにつながります。できるだけ一画面で見やすく操作が簡単で、直感的に利用しやすいものを選ぶとよいでしょう。

引用元:ゼンリンデータコム「【業務効率化・コスト削減に!】物流DXに有効な配車システムとは?」 

特にレッカー業は深夜の出動も多く、疲労した状態でも操作できるシンプルさが重要です。

6. 主要システムの比較(レッカー業向け視点)

タイプ1:クラウド型汎用システム

  • メリット:初期費用が安い、すぐに導入可能
  • デメリット:レッカー業特有の機能が不足する場合も
  • 向いている会社:5台以下の小規模事業者

タイプ2:業界特化型システム

  • メリット:レッカー業の実務に最適化
  • デメリット:初期費用がやや高め
  • 向いている会社:10台以上の中堅事業者

タイプ3:カスタマイズ型

  • メリット:完全に自社仕様にできる
  • デメリット:開発に時間とコストがかかる
  • 向いている会社:30台以上の大手事業者

7. 導入のステップと注意点

ステップ1:現状分析(1週間)

  • 1日の配車業務にかかる時間を計測
  • 伝票処理にかかる時間を計測
  • ミスの発生頻度を記録

ステップ2:システム選定(2週間)

  • 3〜5社のデモを体験
  • 実際の操作性を確認
  • 料金体系の比較

ステップ3:試験導入(1ヶ月)

  • まず1〜2台で試験運用
  • 現場の声を収集
  • 問題点の洗い出し

ステップ4:本格導入(1ヶ月)

  • 全車両に展開
  • スタッフへの研修
  • 運用ルールの確立

8. 「でも、うちは小さい会社だから...」という方へ

「システム導入なんて、大手の話でしょ」。そう思っていませんか?

実は、小規模事業者こそ配車システムの恩恵が大きいんです。

5台のレッカー車を持つ会社なら:

  • 配車業務:1日1時間 → 10分(50分削減)
  • 伝票処理:1日30分 → 5分(25分削減)
  • 請求書作成:月末3時間 → 30分(2.5時間削減)

月間で約40時間の削減。これは、アルバイトを1人雇うのと同じ労働力です。

しかも、システム導入後は、配車担当者がいなくても事務員が対応できる。これが一番大きい。

9. 時間を買う、それとも時間を失う?

最後に、こんな計算をしてみましょう。

現状維持の場合(10年間)

  • 配車・伝票業務:月40時間 × 12ヶ月 × 10年 = 4,800時間
  • 人件費換算(時給2,500円):1,200万円

システム導入の場合(10年間)

  • 初期費用:50万円
  • 月額費用:5万円 × 12ヶ月 × 10年 = 600万円
  • 合計:650万円

差額:550万円

 

これだけではありません。浮いた4,800時間で、新規顧客開拓、ドライバー教育、設備投資の検討。本当に価値のある仕事ができます。

時間は、お金で買えます。でも、失った時間は取り戻せません。

10. まとめ:手書き伝票から卒業する勇気

  • 配車システムで作業時間を90%削減した事例も
  • 手書き伝票には見えないコストが山ほどある
  • 小規模事業者ほど導入効果が大きい
  • 月5万円で月40時間が浮く = 月10万円以上の価値
  • 試験導入から始めればリスク最小限

あなたの会社では、まだ手書きの伝票と格闘していますか?

もしそうなら、明日の朝一番で配車システムのデモを申し込んでみてください。その1時間が、あなたの会社の未来を変えるかもしれません。

深夜2時に事務所で伝票処理をする日々から、卒業しませんか?