夜間の出動や炎天下での作業。
ロードサービスの仕事を調べると、「きつい」という言葉を目にすることがあります。

では実際のところ、体力的な負担はどの程度なのでしょうか。

この記事では、1日の流れを追いながら、現場で発生する負担の実態を整理します。
そのうえで、「何がきつさを左右するのか」、そして会社選びによって何が変わるのかを解説します。

まず押さえておきたいポイントは次の3つです。

・体力を使う場面はあるが、常に重労働というわけではない
・負担の大きさは待機体制や人員配置で変わる
・向き不向きは体力よりも、状況への対応力で差が出る

1. ロードサービス隊員の1日の流れ

きついかどうかを判断するには、まず1日の動きを知ることが大切です。
イメージだけで判断すると、実態とズレてしまうことがあるからです。

ここでは一般的な一例を紹介します。
勤務形態や会社規模によって異なるため、あくまで参考としてお読みください。

 

出勤〜待機

出勤後は、朝礼や申し送り、引き継ぎをして出動要請に備えます。

・洗車
・車両点検
・搭載品のチェック
・書類確認

出動要請がない時間は、会社によりまちまちですが主にこのように過ごします。

・書類の整理
・スタッフ間で情報共有
・研修資料を見直し
・装備のメンテナンス
・リラックスタイムに充て出動に備える

中には、YouTubeなどを見てのんびり過ごしてOKという会社もあります。

いざ出動となるとスピーディーかつ冷静な行動が必要なので、それに備えるようにしているのですね。

 

出動対応

要請が入ると現場へ向かいます。
内容はバッテリー上がりやタイヤトラブル、事故対応などさまざまです。

軽作業であれば単独で対応することもありますが、事故対応や積載作業などは複数人で行う体制が取られることが一般的です。

作業では油圧装置や電動機器などを活用するため、体力を使う場面はあっても、腕力だけに頼る仕事ではありません。

あるロードサービス会社の社長へのインタビューでは、現場作業の多くは油圧装置や電動機器、リモコン操作を活用して行われているとのことでした。
重作業の多くは機械の力を使うため、過度な腕力に頼る仕事ではないと説明しています。

また、比較的重量のある道具としては、ジャッキやドーリーなどがあり、重さはおよそ20〜30kg程度との回答でした。

もちろん重量物であることに変わりはありません。
ただし、適切な道具と段取りが整っていれば、積み下ろしや設置が極端な重労働になるわけではないというのが現場の実情です。

そのため、体力に不安があるという理由だけで、不向きと決めつける必要はありません。
重要なのは、操作方法や安全確認を理解し、正しく実行できるかどうかです。

 

帰社・報告・待機

対応が完了し、続けての要請がなければ帰社します。
帰社したら報告書の作成、車両の整備確認を行い、再び待機に入ります。

1日に何件出動するかは地域や繁忙期、気候によって変わります。

そのため、体力の消耗度は日によって大きく変わります。

毎日がハード過ぎるイメージでしたが、緩急があるせいか「想像より極端な働き方ではない」と感じる人がいるのはそのせいでしょう。

連続出動がない場合は、スキルアップや緊張状態の緩和など、うまく自分に合う活用をすることで、長く活躍できるかどうかが変わりそうです。

2. 体力的にきついと感じやすい場面

では、どんなときにきつさを感じやすいのでしょうか。

第一に、悪天候時の対応です。
猛暑や降雪時は体への負担が増します。
ただし近年は空調服や防寒装備の整備が進み、以前より改善されている会社もあります。

第二に、連続出動です。
繁忙期には出動件数が増え、慌ただしく感じる日もあります。
しかし、複数名体制やエリア分担が整っていれば、一人に極端な負荷がかかるわけではありません。

第三に、夜間対応です。
夜勤そのものより、生活リズムの変化がきついと感じる人が多い傾向があります。

つまり、きつさを左右するのは筋力よりも「環境条件」です。

3. 本当に差が出るのは会社の体制

同じロードサービスでも、会社によってきつさは大きく変わります。

・交代制が整っているか
・出動件数が適正か
・新人教育が段階的か
・複数人対応が原則か

こうした体制が整っていれば、無理な負担は減ります。
一方で、人員が不足している職場では負荷が一部に集中しやすくなります。

また、取材では、こんな話が出ました。

ロードサービスは突発的な出動がある仕事です。
そのため、予定どおりに終わらない日もあります。

たとえば「9時に帰る予定」が出動によってずれ込み、10時や11時になることもある。
こうした予定変更が強いストレスになる人には、厳しく感じやすい仕事です。

このように、時間調整が難しくなるケースもある、という声もありました。

この場合、社内で調整できるような仕組みがあるかどうかは大きな分かれ目です。

互いが無理なくヘルプし合う環境づくりに励んでいる会社は、長く続けられます。

だからこそ、どの会社で働くのかによって、ロードサービスの働く環境は大きく変わってきます。

会社選びの際、給与面を見るだけではなく、このような体制の側面も見てみましょう。

4. 向いている人・向いていない人

体力に自信がある人が有利、という単純な話ではありません。
実際に現場で向き不向きを分ける要素は、別のところにあります。

向き不向きで大きいのは「人とのやり取り」です。

接客が苦手で、初対面の人との会話に強いストレスを感じる人は、現場で壁に当たりやすい傾向があるとのことでした。

雰囲気が良くても、報連相が雑だったり、安全確認が甘かったりすると信頼を得にくい。
技術だけでなく、人としての丁寧さも求められます。

5. まとめ

ロードサービスの仕事は、決して楽な仕事ではありません。
しかし、常に重労働というイメージとも少し違います。

「きつい」と感じる要因は一つではありません。

・天候
・時間帯
・出動頻度
・人員体制
・教育制度

そして何より、環境によって大きく変わります。

同じロードサービスでも、体制が整っている会社では負担の感じ方は大きく違います。

つまり、「ロードサービスはきつい仕事か?」という問いの答えは、業界全体で一律に決められるものではありません。

大切なのは、自分に合った体制の会社を選ぶことです。

まずは業界全体の仕事像を整理したい方は「ロードサービスの仕事ガイド」を参考にしてください。

そのうえで、実際の求人や加盟店の体制を比較してみましょう。

きついかどうかは、環境次第で大きく変わります。
正しく知ることが、不安を減らす第一歩です。