ロードサービスで年収1000万円は本当?社長が語る稼ぎ方の実情

ロードサービスの求人で「年収1000万円も可能」という数字を見ると、本当なのかと疑いたくなります。
届くとしても、体を削るような働き方が前提なのではないか。
そう感じて応募をためらう方は少なくありません。
結論から言うと、年収1000万円を超える隊員は実在します。
ただし、歩合で稼ぐ会社と基本給で安定させる会社では、同じ1000万円でも中身がまったく違います。
24ROAD代表が経営する株式会社トルクの社長に、給与体系の実態と、高収入といわれる人たちの働き方を聞きました。
読み終えるころには、求人票の高い数字をどう読めばよいか、自分はどちらの稼ぎ方に合うかを判断できるはずです。
- 年収1000万円を超えるロードサービス隊員は実在する
- 歩合制で稼ぐ会社と、基本給を高くして安定させる会社がある
- 高収入の人は無理をしているのではなく、休憩と安全を確保したうえで時間の使い方を工夫している
- 年齢を重ねても道具と経験で続けられ、指導や管理に回る道もある
まず実際の給与条件を見てみたい方は、24ROADで求人を探す、加盟店を比較するところから始められます。
ロードサービスに年収1000万円の人は本当にいる?
年収1000万円を超える隊員は実在しますが、ごく一部で、稼ぎ方は会社の給与体系によって変わります。
ロードサービス隊員の年収は、基本給と手当、賞与の組み合わせで決まります。
24ROADの給料の記事では、掲載求人をもとに年収の目安を整理しています(2026年4月時点)。
月給は約20万〜45万円、推定年収は約326万〜700万円です。
1000万円はこの幅のさらに上にある数字で、誰もが届く水準ではありません。
比較の基準として、国税庁の調査では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円です(令和6年分)。
正社員に限ると545万円になります。
ロードサービスの年収は、この全体平均と同じくらいの水準から始まり、経験と働き方で上に伸びていく構造です。
参考:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査 調査結果の概要」
給与の内訳や、年収が変わる要因は、給料の記事で詳しく解説しています。
高年収は「歩合で稼ぐ」か「基本給で安定させる」かで中身が違う
同じ高年収でも、歩合制で件数を積む人と、基本給が高い会社で安定して働く人では、働き方が別物です。
ロードサービス業界では、インセンティブ(歩合制)を採用している会社が多くあります。
「1件いくら」という形で、忙しい時期には収入が増えやすい一方、依頼が少ない時期には大きく下がります。
社長は、他社の事例についてこう話します。
「他社さんはインセンティブ制が多いですね。一部では、売上の一定割合をインセンティブとする仕組みもあると聞きます」
数字だけを見ると魅力的に見えますが、社長はその仕組みに懸念も感じています。
「うちはインセンティブはつけていません。基本給を上げていく方がいいと思っているので」
理由について、こう続けます。
「歩合が強くなると、どうしても無理をしやすくなるんです。判断が難しい現場でも、収入面を考えて無理をしてしまうことがあるのではないか、と感じています。疲れていても、もう1件やろうとしてしまうこともあると思います」
目先の収入を優先した結果、判断が鈍り、事故やトラブルにつながるおそれがあります。
トルクがインセンティブをなくし、基本給そのものを高くしているのは、このリスクを避けるためです。
2つの給与体系の違いを整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | 歩合制が強い会社 | 基本給を重視する会社 |
| 収入の決まり方 | 対応件数や売上に連動する | 基本給が中心で、手当と賞与が加わる |
| 繁忙期 | 収入が大きく伸びやすい | 件数が増えても月給は大きく変わらない |
| 閑散期 | 収入が下がりやすい | 生活水準を保ちやすい |
| 気をつけたい点 | 件数を優先して無理をしやすい | 短期間で大きく稼ぐことは難しい |
| 向いている人 | 件数をこなして稼ぎたい人 | 長く安定して働きたい人 |
歩合制の単価や計算方法は、別の記事で詳しく扱っています。
正社員ではなく業務委託として働く場合の違いも、あわせて確認してください。
年収1000万円の人は無理をしているのか
高収入の隊員は無理をしているのではなく、休憩と安全を確保したうえで、時間帯と待機場所を工夫しています。
「それでも、高収入の人はかなり無理をしているのでは」と感じる方もいるでしょう。
実際に売上が高い隊員に話を聞くと、次のような声が出てきます。
「安全に停車したうえで、車内や休憩スペースで短時間に食事を取ることもあります」
一見すると大変そうに聞こえますが、実態は違います。
「依頼が重なる時間帯もあるため、休憩は交代制で確保しつつ、ピークを避けて食事を取る工夫をしています。急な依頼で対応が必要になった場合は、その時間は休憩として扱わず、別の時間に取り直す運用です」
休憩を削っているのではなく、休憩を確保したうえで、取る時間帯を工夫しているということです。
労働基準法では、使用者に休憩を与えることが義務づけられています。
労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上です。
休憩中に呼び出される前提の運用は、この法律に反します。
参考:厚生労働省「労働時間・休日」
待機場所についても同じ考え方です。
SA・PAや事務所、提携先など、許可された安全な場所を選んで待機します。
曜日や時間帯、天候によって動き方は変わりますが、法令遵守と安全確保が前提です。
社長はこう話します。
「無理をするということではありません。安全と体調を最優先にした上で、少しでも早くお客様のもとに向かえるよう工夫しているだけなんです」
収入を増やすために無理をするのではなく、安全を前提にした判断の積み重ねが、結果として数字に表れています。
夜間の出動や待機の負担が会社によってどう違うかは、別の記事で解説しています。
年齢を重ねても稼げるのか
体力より道具の使い方と経験が収入を左右するため、年齢を重ねても続けられ、指導や管理に回る道もあります。
「今はいいとしても、年を取ったら稼げなくなるのでは」と不安に思う方もいるでしょう。
この点について、社長はこう話します。
「道具をきちんと使えば、体力はそこまで関係ないですよ。油圧がやってくれますから」
今のロードサービスは、力仕事よりも、道具の使い方や手順の理解が重要です。
「力を使う場面は多くないですね。道具が揃っていれば、無理なく作業できます」
年齢を重ねることで得られる部分もあります。
「手に職がある仕事なので、長く続けられます。経験がある人は判断も早いですし」
トルクでは、将来的に指導や管理に回る道も考えています。
「自分も年を取りますから。現場を見ながら教える役割も必要になってきます」
現場作業だけでなく、経験を活かすポジションが用意されている点は、長く働くうえでの安心材料です。
50代からの転職については、別の記事で詳しく扱っています。
実際の給与水準はどれくらいか
トルクのベテラン隊員の一例では年収620万〜650万円で、給与所得者の全国平均を上回る水準です。
「実際、どれくらいもらえるのか」という質問に対して、社長は具体的な数字を挙げました。
「大手から来た人の年収を見ると、良い年で650万円くらい、少ない年でも620万円前後でした」
これはトルクで働くベテラン隊員の一例で、業界の平均ではありません。
それでも、国税庁の調査による給与所得者の平均478万円、正社員の平均545万円と比べると、上回る水準です。
「一般的な会社員と比べると、決して低くはないと思います。仕事も安定して入りますし、家にも帰れます」
資格や免許による評価もあります。
「大型免許があれば、手当がつくようにしています」
繁忙期と閑散期で多少の差はありますが、基本給があるため、生活が大きく揺れることはありません。
トルクは、残業をどれだけ減らすかを軸に置き、会社の向かう先として週休3日を掲げています。
収入の高さだけでなく、働く時間を減らしながら水準を保つ方向に力を入れている会社もある、という一例です。
求人票の「高収入」をどう読むか
求人票の年収の上限だけで判断せず、基本給と歩合の内訳、閑散期の収入、手当の条件を確認すると実態が見えます。
「年収1000万円も可能」「月収50万円以上」といった数字は、上限の例であることが多くあります。
歩合が最大限に積み上がった場合の金額で、毎月の保証ではありません。
応募前に、次の5点を求人票と面接で確認してください。
- 基本給はいくらで、歩合や手当はどの部分か
- 歩合は「1件いくら」か「売上の何%」か、閑散期の最低保証はあるか
- 待機手当は、待機に入れば支給されるか、出動した場合のみか
- 深夜の出動はどう評価されるか(深夜割増、明け休みの扱い)
- 大型免許などの資格手当はあるか、取得費用の支援はあるか
これらに具体的に答えてくれる会社は、給与の仕組みを考えて運用している会社です。
24ROADでは、会社ごとの給与条件や体制を見ながら求人を比較できます。
給与の決まり方が気になる方は、求人を探す、加盟店を比較するところから確認してみてください。
ロードサービスの年収についてよくある質問
歩合制の会社は避けたほうがよいですか?
一概には言えません。
件数をこなして短期間で稼ぎたい人には、歩合制が合う場合もあります。
ただし、閑散期の収入がどうなるかと、無理をしない運用になっているかは、応募前に確認しておきたい点です。
未経験から年収1000万円を目指せますか?
入社してすぐに届く水準ではありません。
24ROADの給料の記事では、未経験スタートの場合は月給25万円前後が目安で、経験と資格で上がっていくと整理しています。
まずは未経験からの年収の目安を確認し、そのうえで長く続けられる会社かどうかを見てください。
残業を増やせば収入は上がりますか?
残業代は法律に基づいて支払われますが、長時間労働で稼ぐ働き方は長く続きません。
トルクのように、残業を減らす方向に力を入れる会社もあります。
収入は、働く時間を増やすより、資格手当や経験による評価で上げていくのが現実的です。
まとめ|年収1000万円は実在するが、稼ぎ方は会社で違う
年収1000万円を超える隊員は実在しますが、それは一時的な結果ではなく、日々の判断と働き方の積み重ねによるものです。
歩合で稼ぐ会社では収入の波が大きく、基本給を重視する会社では安定した水準を長く保ちやすい。
同じロードサービスでも、給与の考え方はこれだけ違います。
「毎月大きく上下する収入」と「安定した水準で続けられる収入」のどちらが自分に合うかを、会社を選ぶ基準にしてください。
ロードサービスの仕事内容の全体像は、完全ガイドにまとめています。
お住まいの地域でロードサービスの求人を探す、給与条件の分かる加盟店を比較するところから、転職の検討を進めてみてください。
自分に合う稼ぎ方の会社、探してみませんか?
24ROADの求人一覧では、各社の給与条件や働き方を比較できます。
※基本給と歩合の内訳、手当の支給条件は、求人票と面接で確認してみてください
