「ロードサービスの仕事で、本当に年収1000万円なんて可能なのか?」と疑問に思っている人は多いはずです。私も最初はそう思っていました。現場でどんなに頑張っても、結局は体力勝負の限界があるんじゃないか、と。でも社内で実際に数字を出し続けている人の話を聞いてみると、単なる根性論とは全く違う”働き方の設計図”が見えてきたんです。
1. 月80万円を超える人たちの、本当の働き方
トルクには、月の売上が安定して80万円を超えているメンバーが何人かいます。年収にすると、1000万円クラス。正直、業界の外から見たら「そんなに稼げるの?」と驚く数字だと思います。
私自身、入社して数ヶ月の頃は「すごい人たちだな」としか思っていませんでした。でもある日、ふとした雑談の中で、その”すごさ”の正体が少しずつ見えてきたんです。
「車内で食事を取る」の本当の意味
最初に聞いたとき、正直ドキッとしました。「車内で食事って…ブラックなんじゃ?」と。
でも、話を聞いていくうちに、それが全く違う意味を持っていることがわかりました。
「待機エリアから飲食店を探して、駐車場に入れて、注文して、料理が来るのを待って…ってやってると、軽く1時間は消えるんですよ。その間に依頼が入ったら、お客さんは30分、40分と待たされることになる。それってどうなんだろう、って思ったんです」
そう話してくれたのは、トルクでも長く現場を回っているベテランの一人。言葉の端々から、お客さんへの責任感が伝わってきました。
「だったら、コンビニでおにぎりとお茶を買って、次の現場に近い幹線道路沿いで10分で済ませた方が、自分も楽だし、お客さんも助かる。別に我慢しているわけじゃなくて、その方が合理的なんです」
ああ、これは”時間設計”なんだ、と腑に落ちました。
おにぎりを車内で食べる10分と、レストランで過ごす1時間。たった50分の差かもしれませんが、それが1日に2回、3回と積み重なれば、対応できる件数が変わってくる。年間で考えたら、その差は何百件にもなる。そして何より、困っている人を待たせない。
これって、苦行でも自己犠牲でもなく、プロとしての”時間の使い方”なんですよね。
効率化の先にあるもの
「効率重視」と聞くと、どうしても冷たい印象を受けてしまいます。でも現場の話を聞いていると、その根っこにあるのは「困っている人を一人でも多く、早く助けたい」という、すごくシンプルで温かい想いでした。
「雨の日の高速で立ち往生している親子連れとか、夜中に一人で路肩に停まっているドライバーさんとか…やっぱり不安ですよね。一秒でも早く着いてあげたいじゃないですか。そのために、自分の動きを最適化しているだけなんです」
この話を聞いたとき、ハッとしました。
稼ぐために効率化しているんじゃない。もっと多くの人を、もっと早く助けられるように、自分の時間の使い方を磨いている。順番が逆なんです。
トップ層と呼ばれる人たちは、お金を追いかけているわけじゃなくて、お客さんを第一に考えた結果、自然と数字がついてきている。そんな印象を受けました。
待機場所ひとつとっても、考え抜かれている
もうひとつ驚いたのが、待機場所の話です。
「どこで待つか、めちゃくちゃ重要なんですよ」
何気ない一言でしたが、話を聞くと奥が深い。高速のインターチェンジに近い場所、幹線道路との交差点、コンビニやガソリンスタンドが近くにあるパーキング…。ただ”空いている場所”で待つんじゃなくて、依頼が入ったときに最短で動ける場所を選んでいる。
「天気や曜日、時間帯でも変わりますね。金曜の夜は繁華街寄り、日曜の夕方は高速周辺、雨の日は事故が多い交差点の近く…みたいな」
もはや将棋を指すような感覚。次の一手を常に考えている。そういう”読み”の積み重ねが、無駄な移動を減らし、結果的に1日の対応件数を増やしているんだと思います。
数字の裏側にある”孤独”と”信念”
月80万円と聞くと、華やかな数字に聞こえるかもしれません。でも、その裏側には、車内での孤独な食事も、深夜の待機も、真冬の路肩作業も、猛暑の中での汗だくの対応もある。
家族が夕飯を囲んでいる時間に、一人で車内でおにぎりを食べている。年末年始に友人が集まっている頃、幹線道路で待機している。そういう時間の積み重ねが、あの数字を作っている。
でも、話を聞いていて感じたのは、決して「辛い」とか「大変だ」という空気じゃなかったこと。むしろ、自分の仕事に誇りを持っている感じがしました。
「困っている人がいて、自分が助けられる。それってシンプルに嬉しいじゃないですか」
そんな言葉が、すごく印象に残っています。
「無理はしない」というプロの姿勢
そしてもうひとつ。トップ層の人たちが口を揃えて言うのが、「無理は続かない」という言葉です。
「体を壊したら元も子もない。事故を起こしたら、お客さんにも迷惑をかける。だから、稼ぐ日と休む日のメリハリは絶対に大事なんです」
これは、業界に長くいる人ほど強調します。若い頃に無理をして体を壊した人、睡眠不足で判断ミスをしてトラブルになった人…そういう失敗を見てきたからこその言葉なんだと思います。
年収1000万円クラスの人たちは、決して「毎日朝から晩まで働け」とは言いません。むしろ、いかに効率よく、安全に、長く続けられるかを考えている。
雨や雪の予報が出たら早めに準備して集中的に稼働する。連休明けは体を休める。夏の猛暑日は無理せず夕方以降にシフトする。そういう”波の読み方”と”引き際の見極め”が、長期的な成果につながっているんだと感じました。
道具への投資も、”守るため”
装備の話も面白かったです。
トップ層の人たちは、見た目の良い最新ギアを買うわけじゃない。失敗を減らし、事故を防ぐための投資を優先している。
安全装備(灯火類・反射材・誘導棒)は絶対にケチらない。作業時間を短縮できる工具類は惜しまない。対応できる案件の幅を広げるウインチやジャッキは計画的に揃える。
「かっこいいから買う、じゃなくて、これがあれば助けられる人が増えるから買う。それだけです」
この一言に、プロとしての矜持を感じました。
2. 派手じゃないけど、確かに存在する"トップ層"
年収1000万円は、確かに存在します。都市伝説でも、特別な才能の話でもありません。
でもそれは、派手な一発逆転の物語ではなく、日々の小さな判断と、お客さんへの誠実さを積み上げた結果なんだと、トルクの現場が教えてくれました。
車内でおにぎりを食べる10分。待機場所を選ぶ5分。道具を点検する15分。そういう”地味な時間”の使い方が、長い目で見たときに大きな差を生んでいる。
そして何より、お客さんのためにという軸がブレていない。それが、トップ層と呼ばれる人たちの共通点なんじゃないかと思います。
3. この業界に興味を持った方へ
もしあなたが今、「ロードサービスの仕事ってどうなんだろう?」と考えているなら。
この仕事は、確かに楽ではありません。夜中も、雨の日も、真冬も、お客さんが困っていたら駆けつける。体力も必要だし、判断力も求められる。
でも、「ありがとう」と直接言ってもらえる仕事でもあります。困っている人を助けて、感謝されて、その積み重ねが収入につながる。そういうシンプルな喜びがある仕事です。
未経験でも大丈夫。最初は誰でも初心者です。大事なのは、お客さんのために考えられるかどうか。そして、日々の仕事から学び続けられるかどうか。
トップ層への道は、特別な才能ではなく、小さな改善の積み重ねにあります。もしこの業界に少しでも興味があるなら、まずは一歩踏み出してみてください。